ドイツ首相が降伏の日に演説、プーチン氏は「歴史をゆがめている」

有料会員記事ウクライナ情勢

ブリュッセル=青田秀樹
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 第2次世界大戦でナチス・ドイツ連合国側に降伏した記念日の8日、ドイツのショルツ首相が国民向けにテレビ演説をした。ロシアによるウクライナ侵攻で犠牲者が増え続けるさなかで迎えた記念日。ショルツ氏は戦争や集団虐殺、独裁を二度と起こさないことが「5月8日の教訓だ」として、77年前と同様に暴力や独裁を「自由」が打ち負かすと確信している、と語った。

 ドイツでは10年ごとの節目を除いて、5月8日に特別な式典などは開いてこなかった。時差の関係で翌9日を「対独戦勝記念日」としているロシアが毎年、国威発揚の機会としているのとは対照的だ。

 ショルツ氏は第2次大戦で「ドイツ人は人道に対する罪を犯した」としたうえで、この日に「欧州の真ん中で武力が再び法を破ろうとしているのを目にするのは、いっそうつらい」として、国民向けに演説をする理由を語った。

 ショルツ氏は「ロシアのプーチン大統領はウクライナを従属させ、文化やアイデンティティーを破壊しようとしている。自らの野蛮な侵略戦争をナチスとの戦いと同一視しているほどだ」と指摘。このことが「歴史をゆがめている」ということをはっきり言うのがドイツの義務だと語った。

 また、「ウクライナを支持し…

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2022年5月9日7時36分 投稿
    【視点】

    戦後ドイツの指導者は、ナチズムの再来を許さない決意とともに人間の尊厳を訴える演説を重ねてきました。「過去に目を閉ざす者は現在に盲目だ」(1985年、西ドイツのワイツゼッカー大統領)という言葉で知られる演説も5月8日でした。 第二次大戦での