2カ月で100公演乗り切る宝塚の衣装 製作担当の見えざる工夫は

有料会員記事宝塚歌劇団

田部愛
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 舞台上できらめいていた衣装が、すぐ目の前に――。宝塚歌劇団の衣装や資料など約120点を展示する特別展「華麗なる宝塚歌劇衣装の世界」が、神戸ファッション美術館で開かれている。

 およそ2カ月間に、約100公演。宝塚の特徴のひとつが、長期にわたる公演だ。激しいダンスも多い。きらびやかで繊細に見える衣装に、どのような工夫が詰まっているのか。

 歌劇団の舞台製作を担う「宝塚舞台」(兵庫県宝塚市)によると、衣裳課の職員は宝塚と東京であわせて約120人。ドレスなどのほか、帽子や羽根飾りもまとめて担当する。

 製作にあたり、まずは専属のデザイナーが演出家と相談し、デザイン画を描く。これをもとに、衣裳課の職員が生地や飾り付けなどの詳細を決め、試作品を作る。

 その後、本製作にとりかかり、完成すると試着や修正、舞台稽古での最終確認を経て公演初日を迎える。

 衣装には、踊りやすくするための工夫も詰まっている。裏地にシルクを使って滑りやすくしたり、早替わりのためにボタンを見せかけにして、実際は面ファスナーを多く使ったり。

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 宝塚大劇場の公演で使う衣装は、芝居とショーを合わせると約450~600点にのぼる。職員は衣装の整理や出演者の着せ替えにも対応。生地の状態や、飾り付けが取れていないかを確認するなど、公演中もメンテナンスを欠かさない。

 そのうえで、日々心がけていることとは――。

 宝塚舞台の衣裳課担当者によると、「タイトなスケジュールのなかで数百点の衣装を準備し、初日を無事に迎えること」「日々の公演で出演者のスムーズな着替えを支え、お客様に上質な舞台を届けること」という。

 特別展「華麗なる宝塚歌劇衣装の世界」は、神戸ファッション美術館で6月12日まで。(田部愛)

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    尾崎千裕
    (朝日新聞記者=宝塚歌劇、関西芸能)
    2022年5月14日15時37分 投稿

    【視点】 ただ華麗なだけではない宝塚の衣装。「裏地にシルクを使って滑りやすく」「早替わりのためにボタンを見せかけにして、実際は面ファスナーを多く使う」。衣装の舞台裏について、ここまでつぶさに見聞きできる機会はなかなかありません。担当課の職員が宝塚と