海洋ゴミ考える展示 エビとカニの水族館

勝部真一
[PR]

 和歌山県すさみ町のエビとカニの水族館で特別展示「海のゴミと護海(ごみ)」が開かれている。海岸に流れ着いたごみを展示し、海の環境について考えてもらおうと5月3日の「ごみの日」に合わせて企画した。31日まで。

 幅約90センチの水槽にスタッフらが海岸で拾ってきたビンやペットボトル、靴などを沈め、実際に海の生物が見ているであろう風景を再現した。この水槽には生物は入れず、両側に約30センチ四方の水槽を置き、沿岸で採集した「ハナオコゼ」と「エボシガイ」を展示した。

 水族館によると、ハナオコゼは漂流する藻やごみの塊に生息するカエルアンコウの仲間。エボシガイも流木やごみに付着して生活するフジツボの仲間という。

 また、レジ袋やペットボトルなどのごみが紫外線や波で細かく砕かれてできる「マイクロプラスチック」や、投棄された漁具に絡まり生物が死ぬ「ゴーストギア」の問題などもパネルで紹介している。担当者は「海洋ごみについて一人でも多くの人に知ってほしい」と話している。(勝部真一)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません