鈴木Pが語る庵野秀明とウルトラマン、そして宮崎駿との幻の共演

有料会員記事

太田啓之
[PR]

 庵野秀明さんが企画・脚本を担当した映画「シン・ウルトラマン」が5月13日に公開されました。この機会に、スタジオ・ジブリの鈴木敏夫プロデューサーに、40年近くにおよぶ庵野さんとの交流を振り返ってもらいました。庵野さんが「シン・ウルトラマン」の監督をしなかった理由、実現寸前までいった庵野さんと宮崎駿監督の「幻の共演」など、初公開の打ち明け話が満載です!

 ――鈴木さんと庵野さんは、映画「風の谷のナウシカ」(1984年)で、学生だった庵野さんが「巨神兵」のシーンの作画に抜擢(ばってき)されて以来の仲ですね。

 庵野とは長い付き合いですが、とにかく「厳密」なんですよ。神経質というのか……自分について、人から誤解を受けるような言い方をされることが、すごく嫌いなんです。自分自身が発する言葉についても、厳密に考え抜いている。だから、庵野について語る時には、いいかげんなことを言わないよう、いつも以上に心がけています。

 ――2012年、庵野さんが館長を務めた美術展「特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」で、鈴木さんは「エヴァの原点は、ウルトラマンと巨神兵。」という宣伝コピーを作っています。それから10年、庵野さんはついに自らの手で「原点」である「ウルトラマン」を映画にしました。

 「ウルトラマン」という物語の最大の謎は「なぜ、ウルトラマンという宇宙人が地球人のために戦うのか」ということですが、その謎によって、「ウルトラマン」は名作になったんです。地球人でもないのに、地球のために戦う。当然、物語は複雑にならざるをえないし、そこには苦しみや悩みが生じる。仮にウルトラマンが地球人だったら、おもしろくもなんともなかったはずです。

 「ウルトラマン」は、子どもの時に見て感じた矛盾を、大人になっても引きずってしまうような話です。そういうのが肌合いとして、今の庵野にはぴったりきたんでしょう。あいつも複雑な人間ですから。

 ちょっとびっくりしたんですが、今回の「シン・ウルトラマン」で、庵野は自分自身で監督をしていないでしょう。

 ――クレジットでは「企画・脚本」となっていますね。

記事の後半では、庵野監督の孤独と「ウルトラマンの孤独」との結びつき、さらには、実現寸前までいった宮崎駿監督と庵野監督の「師弟共演」へと話は膨らみます。

 それには理由があるんですよ…

この記事は有料会員記事です。残り3531文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら