JパワーとENEOS、CO2の貯留でタッグ 2030年開始めざす

宮川純一
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 電源開発(Jパワー)とENEOS(エネオス)ホールディングスは10日、二酸化炭素(CO2)を回収して地下に閉じ込める技術「CCS」で協業すると発表した。2030年の事業開始をめざし、貯留場所の選定を進める。

 CCSは脱炭素実現の「切り札」とされ、民間企業による大規模な計画が明らかになるのは初めて。

 Jパワーは石炭火力発電で、エネオスは石油の精製過程で発生するCO2を回収・貯留する技術の開発を進めている。CO2を閉じ込める「圧入井(せい)」と呼ばれる井戸を掘るのに多額の費用がかかるため、共同で取り組むことにした。経済産業省によると、井戸を1本掘るのに陸域で50億円、海底なら80億円かかるという。両社の拠点が多い西日本の海底を中心に候補地を選ぶ。

 Jパワーは年間4500万トン、エネオスは年間2400万トンのCO2を排出しており、日本全体の排出量の約6%にあたる。(宮川純一)

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