島唯一のガソリンスタンドは風前の灯火、「どうすれば」住民困惑

有料記事

羽賀和紀
[PR]

 人口減少が進む離島や中山間地でガソリンスタンドの経営が苦境に立たされている。車の燃料だけでなく灯油や軽油など暮らしの必需品を扱うが、廃業を余儀なくされた店も多い。維持する方法はあるのか。苦悩する現場を訪ねた。

 香川県丸亀市沖の離島、広島。採石業が盛んで、夏にはヤシの木に囲まれたビーチが海水浴客でにぎわう。そんな島で唯一のガソリンスタンドのサービスステーション(SS)が閉鎖を検討している。

 半世紀ほど前から営業する金崎商事の2代目、金崎敏行さん(73)は「島のインフラを背負っているという気持ちはあるが、経営的にも年齢的にも限界に近い」と嘆く。

 4月20日、島の連合自治会長の集まりで、市の担当者がSS閉鎖について伝えた。「経営状況が厳しく、閉鎖したいという相談があった」。市も対応策を見いだせない状況だという。

灯油どこで買えば

 周囲18・5キロの島に住む約160人にとって、車は生活に欠かせない。島北部の茂浦(もうら)地区に住む平井明さん(74)は「島の冬は風が強く寒い。ストーブ用の灯油をどこで買えばいいのか」と困り果てている。

 一方で、島のガソリン需要は減少傾向にある。島の人口は10年で4割ほど減り、主産業だった採石業の衰退で重機用の軽油や、暖房用の灯油の利用も減った。SSの売り上げは月30万円程度で常に赤字状態だ。「設備の維持管理も難しい」という。

 こうした事態を見越し、香川県石油商業組合は2016年度、対応策を練る市などとの協議会を設置した。「島内1カ所しかないSSの存続が危ぶまれる状況ともなりかねない」と呼びかけた。だが、議論は深まらなかった。

 丸亀市広島市民センターの山…

この記事は有料記事です。残り1285文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
【10/18まで】有料記事読み放題のスタンダードコースが今なら2カ月間無料!