基地は政治の問題だと思ってませんか 復帰50年の沖縄から考えたい
15日、沖縄の日本復帰から50年の節目を迎えました。米軍の支配を脱し、基地負担を「本土並み」にすることが掲げられましたが、今も米軍専用施設の7割が沖縄に集中したままです。沖縄で取材を続け、基地問題を考えるドキュメンタリー映画「ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記」の監督を務めた沖縄テレビのキャスター・平良いずみさん(45)に、沖縄から伝えたいことについて聞きました。
――これまでどんな取材をしてきたのですか?
忘れられない経験があります。2004年8月13日に起きた沖縄国際大への米軍ヘリ墜落事故。米軍の大型ヘリが、普天間飛行場(宜野湾市)に隣接する夏休みの大学構内に落ちて炎上しました。
私自身も翌日現場へ行きましたが、周辺の住宅には機体の破片などが飛び散り、赤ちゃんが寝ていた部屋の窓ガラスが割れていました。日米地位協定により、現場に警察もメディアも近づくことができませんでした。
全国放映、わずか30秒
この日はアテネ五輪の開幕日でもありました。私たちは総力を挙げて取材に当たりましたが、本土では事故への関心が低く、事故当日に全国で放送できたのはわずか30秒。他の全国メディアも同じような扱いでした。
「日本という国はどうなっているの」。わじわじー(腹が立つ)しました。
――沖縄の人たちは、米軍基地を嫌っているのですか?
そんなに単純な話ではありま…
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- 【視点】
約20年前、プロ野球のキャンプ取材で初めて沖縄を訪れました。 最初は観光気分で「沖縄料理がおいしい」とか「海が青い」とか「物価が安い」ということを喜びます。 レンタカーで各球団のキャンプ地を回るうちに、不便さに気づきました。 高速