岸田首相、EU首脳と会談 ロシア非難やデジタルデータ流通で一致

高橋杏璃
[PR]

 岸田文雄首相は12日、来日中の欧州連合(EU)首脳と会談した。大統領にあたるミシェル首脳会議常任議長と、行政トップのフォンデアライエン欧州委員長で、年に一度の定期協議。両者はロシアによるウクライナ侵攻を非難し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた連携強化で一致した。

 会談後の共同記者発表で首相は、海洋進出や台湾への軍事的圧力を強める中国を念頭に「ロシアによるウクライナ侵略は欧州にとどまらず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがすものであり決して許されない」と強調した。フォンデアライエン氏は「東シナ海南シナ海の緊張や北朝鮮の脅威が存在している。インド太平洋でEUはより大きな役割を果たしていきたい。それは我々の繁栄にとっても重要だ」と述べた。

 両者はデジタルデータの自由で安全な流通を目指すデジタルパートナーシップを立ち上げることで合意した。EUにとって日本は初の締結相手となる。

 ミシェル氏は13日、広島市平和記念資料館を視察し、演説する予定。同氏は「厳しい時代の中、象徴的意味を持つ。広島の悲劇に学びながら、私どもの行動をさらに確認していきたい」と述べた。(高橋杏璃)