第2回集団指導体制、経済格差…習近平がバイデンに打ち明けた共産党の課題

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ワシントン=園田耕司
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 米副大統領のバイデンと中国国家副主席の習が隣同士で座った会議は、和やかな雰囲気に包まれていた。2人は時折、お互いの顔を見合わせ、笑顔を見せた。

 バイデンが米副大統領として初めて訪中した2011年8月19日、北京飯店で行われた米中ビジネスラウンドテーブル。会議の冒頭、バイデンが中国側に熱心に呼びかけたのは、米国への投資だった。

【連載】バイデンと習近平 対中強硬の深層

米国のバイデン大統領はもともと、対中穏健派として知られていました。ところが、大統領就任後はトランプ前大統領と同じく、対中強硬路線をとり、米中関係は「新冷戦」とも呼ばれています。バイデン氏を突き動かしたものは何だったのでしょうか。元米政府高官らの証言から迫ります。

 バイデンは世界ナンバー1、ナンバー2の経済大国である米中両国がリーマン・ショックからの世界経済の回復を牽引(けんいん)していることを強調し、こう呼びかけた。「オバマ大統領と私は、中国のビジネス界から米国への直接投資を歓迎している。それは明確な利益をもたらすものだ」

 リーマン・ショックをきっかけとした金融危機のさなかに誕生したオバマ政権の最優先課題は、米経済の立て直しだった。バイデンの訪中には、力強い経済成長を続ける中国から米国への投資を呼び込む思惑があった。

 オバマ政権が最も注目していたのが、中国の将来のリーダーとなる習だった。習には欧米諸国と緊密な協力のもとに中国のさらなる経済発展を実現したいという強い思いがある、と分析していた。

米経済の建て直しへ、習に寄せた信頼

 ホワイトハウスはバイデンの訪中について事前に「最も大きな目的は、習国家副主席を知ること。今回の訪中は、米中関係の将来に対する投資だ」という声明を出したほどだ。バイデンの訪中は米中関係の安定と発展のために、習と個人的な関係を築くという重大な使命を帯びていた。

 バイデンの言葉の端々に、典型的な中国共産党幹部とは異なり、自分に本音を語る習への信頼感がにじみ出ていた。

 「我々はこれまで多くの時間、議論をしてきた」。こう言ってバイデンは隣に座る習の顔を見た。

 「私の悪い評判の一つは、率…

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