巨大海藻、サンゴの大群集 生物育む河口が変わり、「海の花園」は?

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野上隆生
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現場へ! 命輝け! 大浦湾

 不思議な海藻、マジリモクのことを、以前、ダイビングチーム「すなっくスナフキン」のメンバーに教えてもらった。

 通常は成長しても1・5メートルほどのホンダワラの仲間。ところが大浦湾では、毎年4月半ばに7メートルを超すほど巨大化。夏前には消えてしまうのだという。

 実物を見たかったが、生育地は沖縄県名護市辺野古の埋め立て予定地。近づけないので、せめてマジリモクのある美謝川(みじゃがわ)河口を見ようと、湾を見渡せる同市瀬嵩(せだけ)の森の高台に登った。

 頂上にカメラを構えた先客がいた。同市在住の目取真俊(めどるましゅん)さん(61)だ! 政府が進める辺野古の基地建設に抗議を続ける芥川賞作家。工事状況を日々観察し、沖縄の自然や文化、政治とともにブログ「海鳴りの島から」で発信し続けている。

 偶然の出会いに驚きながら美謝川河口の位置を尋ねると、「鉄塔の下に浜が見えるでしょ。その真ん中から左寄りが河口。新しい河口は右側のブルーシートのあたり」。昨年暮れから動き始めた美謝川の切り替え工事のことも教えてくれた。

 河口先の海底は急に深く落ち込み、水深15~25メートル付近にマジリモクが揺れているはずだ。目取真さんによると、いまは辺野古ダムができ河口には砂がたまっているが、戦前は水量豊富で流域に水田や集落もあったはずだという。「何千年、何万年と栄養豊かな土壌が山から流れて来たから、海藻なんかも育つ」

 世界遺産のパパハナウモクアケア(米ハワイ)には、7千種の生物がいる。大浦湾は防衛省環境影響評価書で5334種。ハワイは151万平方キロと広大だが、大浦湾はわずか20平方キロ。多様性の高さが際立つ。

 なぜ、狭い湾に多くの生きも…

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