ニホンオオカミはどこから来たのか 残されたDNAが解き明かす起源
竹石涼子
20世紀初めに絶滅したとされるニホンオオカミは、大陸から渡ってきた巨大オオカミと後から来た未知のオオカミとの交雑種だったと、山梨大や国立科学博物館などの研究チームが発表した。ニホンオオカミの起源は、巨大オオカミが小型化した説と、独自に進化した別種とする説があったが、いずれの説でもなかったという。
ニホンオオカミは、体長80~110センチ、体高50~60センチほどで、1905(明治38)年に確認されたのを最後に絶滅したとみられている。
研究チームは、栃木県佐野市の採石場から見つかった3万5千年前の巨大オオカミと、5千年前の縄文時代のニホンオオカミから採取したDNAを解析。年代測定も実施し、ほかのニホンオオカミのデータなどとも比べた。
その結果、5万7千~3万5…