男性育休、働き方…報じる側の当事者性は? 「わたし、定時で」著者

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取材・構成 田渕紫織
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 職場で男性育休や家事・育児と仕事の両立の話をすると、世代間ギャップに直面することはありませんか。これらを解消していくために、必要なことは何でしょうか。ドラマ『わたし、定時で帰ります。』の原作者で、仕事や家事・育児をテーマにした著作の多い作家の朱野帰子さんが、2度の育休を取得した文化部の吉川一樹デスクと語り合いました。

「部下の心は離れているかも」

【吉川】コロナ禍での休園・休校中、私は仕事との両立に大変悩みました。朱野さんはいかがでしたか?

【朱野】連載を二つ抱えた状態で、休園・休校になってしまいました。

 夫は日中にリモート会議や商談があったので、私は早朝に執筆し、9時からは子どもたちの勉強を見たり一緒に散歩したりして、午後6時に夫と交代。夫が作る夕飯を皆で食べ、私はまた夜9時から夜中の2時まで仕事。結果、夫婦ともに過労になり、夫は適応障害と診断されてしばらく会社を休みました。

【吉川】それは大変でしたね……。朱野さんは多くの著作で家事や育児などのケア労働をテーマにされています。ちょうど昨年は海外の『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? これからの経済と女性の話』という本も話題になりました。上の世代の男性にケア労働の重要性を伝えるには、何が必要だと思いますか。

【朱野】新聞社のように、若い世代が相対的に少ない組織にいるとわかりづらいかもしれませんが、ケア労働を評価しない上司は、40代以下の部下からはかなり驚かれているのでは。

 知人から、コロナ下で開かれた職場のオンライン飲み会で、男性上司が妻が作った夕食を食べながら、妻の悪口を言う姿にあきれたという話を聞いたこともあります。

 上司は気づいていなくても…

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