フィンランドのNATO加盟は想定外 いらだつロシア、領空侵犯も

有料会員記事ウクライナ情勢

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 ロシア外務省は12日、フィンランドの大統領と首相が北大西洋条約機構(NATO)の加盟申請に向けた声明を出したことをうけ、「外交政策の過激な変更だ」とする声明を発表、「フィンランドはなぜ自立を捨て、領土をロシアとの軍事対立の境界にしようとするのか」と、同国の判断に疑問を投げかけた。

 NATO拡大阻止を一つの目的にウクライナに侵攻したロシアの思惑は、裏目に出た。

 隣国の動きを、ロシアは以前から警戒していた。外務省のザハロワ報道官は4日、国営テレビで「我々は長く、北欧の隣人たちにNATOへの傾斜が欧州の安全保障システムを脅かすと警告してきた」と発言。ロシアで対独戦勝記念の大規模軍事パレードが行われた9日、グルシコ外務次官は、フィンランドがNATOに加盟すれば「我が軍は必要不可欠な手段すべてを検討する」とノーボスチ通信に語った。

 冷戦終結後、欧州連合(EU)に加盟し、西欧の一員であることを強調するようになったフィンランドは、一方ではロシアとの関係にも腐心してきた。フィンランドを「安全保障上のシステムを形作る国」(グルシコ氏)と認識していた時期が長いロシアにとって、そのNATO加盟は想定外だった。

 欧米はロシアに冷ややかだ…

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    服部倫卓
    (ロシアNIS経済研究所所長)
    2022年5月18日8時33分 投稿
    【視点】

    私の恩師は、かつての東西冷戦のことを、「ある愛のかたち」と表現していた。 確かに、フィンランドとスウェーデンがNATOに加盟することは、ロシアにとって、軍事的な脅威となろう。しかし、ロシアにとってそれは、忌々しくはあっても、「対処すべき厳

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    副島英樹
    (朝日新聞編集委員=核問題、国際関係)
    2022年5月13日11時56分 投稿
    【視点】

    この記事の末尾に出てきますが、「北欧2カ国のNATO加盟により、欧州の安全保障秩序には、どんな負の影響が考えられるのか」という視点は極めて大切だと思います。今後の10年、20年先を見通した視点です。米ソをはじめとする東西諸国の共同作業だった