ねぶた名人引退へ、54年間で156台を制作「心残りないが百点も」

古庄暢
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 半世紀以上にわたって「青森ねぶた祭」の大型ねぶたを手がけてきた、ねぶた師の千葉作龍さん(75)が12日、引退を表明した。今後は後進の育成などで「ねぶたに関わりたい」と話した。

 千葉さんは青森市出身。東京五輪が開かれた1964年、17歳の時にねぶた師になろうと決意し、父・作太郎氏に師事。20歳でデビューした。昨年までの54年間で計156台のねぶたを制作し、その年の最高作品に贈られる「田村麿(まろ)賞」6回のほか、「ねぶた大賞」5回の受賞歴を持つ。2012年に第5代「ねぶた名人」に選ばれた。

 引退理由について、千葉さんは「弟子たちも独り立ちし、本当は東京五輪が開かれる予定だった一昨年を最後にするつもりだった。コロナ禍で1年延びてしまった」と明かした。今年3月に今夏の開催方針が決まったことで、引退を決意したという。

 手がけた作品について問われると、「心残りはないが、100点と言える作品は一つもない」と厳しく評価。一方で「探究心がねぶた師にとって重要。若いねぶた師たちには、楽しむことを大切にしていって欲しい」と笑顔で語った。(古庄暢)