新型コロナウイルスの拡大初期にトイレットペーパーが品薄になったのは、「店頭から無くなる」とのデマが原因ではなく、むしろデマに注意を呼びかける情報がSNSで広まったため、らしい。450万件のツイッターの投稿を分析した東京大などのグループが、科学誌「プロスワン」で発表した。
鳥海不二夫教授(計算社会科学、http://syrinx.q.t.u-tokyo.ac.jp/)らは、コロナ禍による品薄のうわさが広がった2020年2~3月に投稿された、「トイレットペーパー」などの単語を含むツイート(投稿)を収集。リツイート(拡散)された回数が多い約1900件について内容をチェックし、誤った情報で買いだめを助長する「誤報ツイート」▽誤報に反論する「訂正ツイート」▽実際に売り切れが起きていることを知らせる「売り切れツイート」など、五つに分類した。
誤報ツイートが拡散された回数は、計582回。一方で訂正ツイートは、その600倍超にあたる35万7千回も拡散されていた。売り切れツイートは7万3千回だった。閲覧された回数も、訂正ツイートのほうが誤報ツイートより推定で460倍多かった。
供給不足に関する「デマ」の存在を知った人が、自分はそれを信じなくても、「他人は信じるかもしれない」と心配して買いだめに走るケースが多かったとみられる。
また、トイレットペーパーの…

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