「核兵器使わせない」 長崎市長、核禁会議出席表明

核といのちを考える

岡田真実
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 6月21~23日にオーストリア・ウィーンで開かれる核兵器禁止条約の第1回締約国会議に、長崎市田上富久市長が出席する。9日にあった市議会各派代表者会議で出張日程などを説明し、了承された。「最後の被爆地」の市長として、核兵器廃絶を訴える。

 締約国会議には条約を批准している国のほか、非締約国やNGOもオブザーバー参加できる。田上市長は被爆地及び国際NGO「平和首長会議」(会長=松井一実広島市長)の代表として参加する方向で調整している。

 各派代表者会議で田上市長は「核兵器禁止条約を世界のルールとして確立するための出発点となる会議」と強調。「核兵器をめぐる国際情勢が危険性を増すなか、『核兵器を使わせない』という国際世論を強めていきたい」と述べた。

 各派代表者会議では、6月19日~25日(7日間)の出張日程も示した。締約国会議の前日に開催される「核兵器の人道的影響に関する国際会議」に出席し、被爆地の代表として核兵器の非人道性を訴える。また、各国の軍縮大使らと面会し、核兵器廃絶に向けた意見交換や関係強化を図っていきたいという。

 田上市長は代表者会議後、報道陣から、「締約国会議で発言できた場合は、何を伝えたいか」と問われると、「被爆地からの思いをしっかり伝え、『核兵器を使ってはならない』と多くの国々とともに発信していく機会にできれば」と答えた。

 核兵器廃絶に向け、長崎市と市議会が一丸となっていることを示すため、深堀義昭・市議長も同行するという。また、県内の民間団体では「核兵器廃絶地球市民長崎集会実行委員会」と「県被爆者手帳友の会」が現時点で参加を表明している。

 核兵器の開発や保有を全面禁止する核禁条約は昨年1月に発効。現在60カ国が批准しているが、米国の「核の傘」に頼る日本政府は、唯一の被爆国でありながら批准していない。また締約国会議へのオブザーバー参加についても慎重な姿勢を崩していない。(岡田真実)

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