「ここを攻撃します。サーバーダウンさせるためには人手が必要です。ぜひとも加勢をお願いします。」
4月下旬。ツイッターに、こんな内容が投稿された。ロシア政府のウェブサイトのURLも掲載されていた。
発信者は「IT ARMY of 5ch」(5ちゃんねるのIT軍)を名乗っている。
ロシアの軍事侵攻が始まってから2日後の2月26日、ウクライナ政府は、サイバー攻撃で反撃する「IT軍」への参加を世界に向けて呼びかけた。SNSの「テレグラム」に設けられた専用チャンネルには27万人を超える人が登録する。
「5ちゃんねるのIT軍」は、その活動を日本でも実践しているグループのようだ。
ツイッターの投稿にはもう一つ、ウェブサイトが掲載されていた。「兵器保管庫」と書かれたサイトには、「初心者でも使えるシリーズ」として、「開くだけでロシアの機関に攻撃を行います」というリンクが示されていた。スマホやパソコンから、誰でもサイバー攻撃に参加できる、というのだ。一方で、「自己責任でお使いください」という注意書きもある。
サイバー攻撃だとすると、各国で法律違反に問われる可能性もあるが、一体、どんな人物が関わっているのか。参加者はどのような思いで活動しているのか。ツイッターにメッセージを送り、取材を試みた。
メンバーは70人弱
数時間後、「ウクライナを少しでも助けたい」などと返信があった。
より具体的な話が聞きたいと考え、対面での取材を依頼すると、返信してきた人物は、「匿名性を一つのルールにしている」として、オンラインでの取材ならば応じると回答が来た。
3月下旬、オンライン会議ツ…
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