心不全になるもピアノ弾き切る アレクサンドル・トラーゼさん死去

 ジョージア(グルジア)出身の名ピアニスト、アレクサンドル・トラーゼさんが11日死去した。69歳だった。4月23日、米国でショスタコービチのピアノ協奏曲第2番を弾いている最中に急性心不全を起こしたが、最後まで弾き切り、病院に搬送されていた。所属事務所によると、その後回復に向かい、14日にプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番を演奏する予定だったという。

 プロコフィエフやストラビンスキーなどロシア音楽を主要なレパートリーとし、スケールの大きい名演を聴かせた。77年、バン・クライバーン国際ピアノコンクール2位入賞。米国を拠点に多くの後進を育て、NHK教育「スーパーピアノレッスン」でも講師を務めた。18年にNHK交響楽団と共演し、東京でリサイタルを開いたのが最後の来日となった。