希少サンゴが死んでいく 辺野古埋め立てで移植 「生きものなのに」

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野上隆生
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現場へ! 命輝け! 大浦湾

 「上から見ると、壮大な森みたい。深い海の底からわき上がってくるように生えていて、地球ってすごいって思った」

 東京在住のダンサー、牧瀬茜(あかね)さん(45)は、アオサンゴをそばで見た感動を語ってくれた。

 沖縄県名護市辺野古の基地建設に抗議を続けるダイビングチームの船に乗り、4月10日、大浦湾東部の湾口に近い「チリビシ」周辺で、ウェットスーツにシュノーケルで泳いだ。

 すでに10回以上。大浦湾のとりこだ。「魚の名前も知らないけど、時間の感覚とか日常とかが遠のいていく。人間は海から生まれた一つの命だって感じる」。ただ、こう続けた。「水面から顔を出すと、目の前が工事現場。人間は呼吸しないと長い時間潜っていられない弱い存在。なのに、目の前では大きな道具を使って海を壊している。基地建設に反対だとはいえ、自分も海を壊す側の人間の『一味』って感じて、後ろめたい」

 牧瀬さんが泳いだポイントには、2007年に発見されたアオサンゴの大群集がそびえている。調査で長さ50メートル、幅約30メートル、高さ12メートルと、世界有数の規模だとわかった。

 しかも、石垣島・白保や勝連半島近海にあるアオサンゴとは遺伝的系統が異なっている。日本自然保護協会によると、環境変化への耐性が弱く、基地建設の影響が心配されている。

 さらに深刻なのが、埋め立て予定地内の大小のサンゴ群。防衛省は埋め立ての「環境保全措置」として7万8千群体ものサンゴの移植を計画し、昨年夏から今年春にかけて4万群体以上を埋め立て予定地の外に移植した。

 そもそも「移植は環境保全措…

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