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「緊急承認制度」新設、早いワクチン実用化の実現は 改正薬機法成立

有料会員記事新型コロナウイルス

市野塊
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 新たな感染症のパンデミック(世界的大流行)などの際に、ワクチンや治療薬を迅速に使えるようにする「緊急承認制度」の創設を盛り込んだ改正医薬品医療機器法(薬機法)が13日、参院本会議で全会一致で可決され、成立した。新型コロナウイルスへの対応では、ワクチンなどの承認が欧米に遅れたことが批判され、政府は昨年6月の「骨太の方針」で見直しを表明していた。

 施行は公布日で、早ければ来週にも新たな制度が使えるようになる。医療機器や再生医療製品も対象になる。原子力事故やバイオテロなどの際にも、この制度を使うことを想定している。

 従来の制度では、薬の有効性を明確に「確認」する必要があり、治験では一定数の参加者を集める必要があった。一方、この制度では有効性は「推定」の段階で承認でき、治験規模を小さくできる可能性がある。ただし、安全性はこれまでどおりの規模で調べる。

 承認は2年がめどの期限付きで、期限内に企業に追加データを求める。有効性が示せなければ承認を取り消す。適切に使いながら健康被害が起きた場合は救済制度の対象となり、医療費障害年金が支払われる。

 承認を得た期限を延長する場合は、原則1回で1年間とすることなどを盛り込んだ付帯決議も採択した。

 政府が今回参考にしたのは、米国で導入されている「緊急使用許可(EUA)」という制度だ。EUAは、新型コロナのような緊急時に、企業が中間段階のデータで申請できる。ファイザーなどのワクチンにも適用した。

 一方、国内では、海外で使用が認められている場合に日本での審査を迅速に進める「特例承認制度」がある。これを使い、新型コロナワクチンや治療薬を早く使えるようにしてきた。しかし、海外で使われていない国産の製品は対象外で、審査に時間がかかることが指摘されていた。

 ただし、運用面では課題もあ…

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