120年に一度だけ咲く「スズタケ」が一斉開花 専門家も「珍しい」

松村北斗
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 秋田県秋田市の「一つ森公園」に生えているササの仲間スズタケが、一斉に小さな花を咲かせている。スズタケの開花は一生に一度で、120年ぶりともいわれる貴重な現象だ。花はあと2週間ほど見られるという。

 スズタケが咲いているのは、公園内の日本庭園の入り口付近。12日に現地で説明会を行った、秋田県立大生物資源科学部の蒔田明史学部長(森林生態学)によると、紫色の「えい」(穂先)と黄色い雄しべ、雌しべで一つの花を構成している。花びらはない。雄しべは長さ5ミリほどだ。

 スズタケは高さ1~2メートルで、九州から北海道の一部にかけての主に太平洋側に分布する。近年、全国的に各地で開花しており、岩手県大槌町の民家の庭でも今月確認された。文献によると、前回の一斉開花から約120年ぶりという。

 一つ森公園は1978年度以降に整備されており、ここのスズタケは別の場所に生えていたのが移植されたとみられる。公園を毎日散歩している市内の60代の夫婦が、つぼみが膨らんでいるのを見つけ、今月1日に蒔田さんに連絡した。

 開花が終わると実をつけ、やがて夏ごろにはすべて枯れる。種から育ち、再び群生するには数十年かかるという。蒔田さんは「非常に長いサイクルの、一生の終わりの開花期に出会えたのは珍しい」と話した。(松村北斗)