旧栃木町役場→文学館 地元ゆかりの作家ら紹介

根岸敦生
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 木造2階建ての旧栃木町役場(栃木県栃木市入舟町)が「栃木市立文学館」に生まれ変わり、4月27日にオープンした。地元ゆかりの作家を取り上げる方針で、こけら落としの特別展では、「路傍の石」や「真実一路」などの作品で知られる山本有三(1887~1974)ら3人を紹介している。

 同館は観光名所の巴波(うずま)川に近く、古い家並みが残る嘉右衛門町はその北側になる。隣接する今秋開館予定の美術館と共に、市内の周遊ルートの一つとなることが期待されている。

 特別展「有三・信子・トヨの育った時代」(9月25日まで)では万町生まれの山本のほか、栃木高等女学校(現栃木女子高校)に学び「良人の貞操」「徳川の夫人たち」などを残した吉屋信子(1896~1973)、「くじけないで」などで知られる市出身の詩人柴田トヨ(1911~2013)を取り上げている。

 館内ではほかに、3人を中心とした栃木ゆかりの文学に関する常設展示のスペースがある。また、市の歴史に足跡を残した人々を紹介するコーナーでは現在、市出身で日立製作所の創業者小平浪平の関連資料を紹介している。同館は今後、連続テレビ小説「おちょやん」や「半沢直樹」などの作品で知られ、栃木市ふるさと大使に任命されている脚本家の八津弘幸さん(藤岡町出身)の企画展などを計画しているという。根岸敦生