看護師をやめて猟師に 「撃っていいのか」迷いあっても続けた理由
太田原奈都乃
看護師の仕事をやめ、猟師として生きると決めた。下関市菊川町の木原由紀恵さん(43)。初めて引き金を引くとき「撃っていいのか」と迷いがあったという。それでも猟を続けてきた理由がある。
そこにいるのか、いないのか。獲物と人は探り合う。「おかしい」と立ち止まるシカ。息を潜める人。
落ち葉を踏む音、つばをのみ込む音に、シカは人の気配を感じとる。風が吹くときがチャンスだ。葉が音を立てて揺れるから。銃をそっと構え、急所を狙う。
介護士や看護師として各地の病院で働いた。農業を営む両親を支えようと、40歳になる頃、地元に戻った。
里山の風景は変わっていなか…