沖縄観光は平和産業、コロナ危機に負けない 平良朝敬さん
観光を目的に沖縄を訪れる人は大勢いる。新型コロナウイルスの影響で客数は3割程度に減ったが、沖縄経済を引っ張る観光業への期待は大きい。沖縄観光コンベンションビューロー会長も務めたホテル大手「かりゆしグループ」会長の平良朝敬さん(67)に復帰50年の歩みと今後を聞いた。
――沖縄といえば、青い海と白い砂浜。国内外から大勢の観光客が訪れます。
「東京の大学に入り、友達に誘われて神奈川県の湘南の海を訪れ、『これ、海なの』と驚きました。砂も黒く、沖縄とはまったく違う。泳ぐ気にもなれず、その友達を沖縄に誘い、本島北部の海に連れて行きました。海を見て、驚く友の顔を見て、沖縄の海浜リゾートの魅力を確信しました。灯台もと暗し。地元では、その価値に気づいていない人がたくさんいるのです」
外資系ホテルも誘致
――沖縄の復帰後、観光業は順風満帆でしたか。
「両親は1962年、私が8歳のときに観光ホテルを開業しました。72年の復帰前に別の施設を買収し、部屋数を約30室から150室に増やしました。75年に沖縄国際海洋博覧会が開かれると観光客が急増。私も大学を休んで手伝い、そのまま復学せずホテル業界に入りました。大変だったのは博覧会の後です。ホテルの倒産が相次ぎました。私たちは博覧会の需要を一過性と考え、無駄な投資をしなかったので何とか生き残りました」
――沖縄を訪れる観光客数は2018年度に1千万人を超えました。ハワイを訪れる人よりも多かったといいます。
「国内から700万人、海外から300万人が訪れてくれました。沖縄観光コンベンションビューロー会長だった15~19年ごろ、外資系ホテルの誘致に力を入れました」
「海外で知られ、世界に通じ…
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