小麦生産量世界有数のインド、輸出を一時停止「食糧安全保障に対処」

ウクライナ情勢

ニューデリー=石原孝
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 世界有数の小麦生産量を誇るインドが14日までに、小麦の輸出を一時停止すると発表した。「自国や近隣国の食糧安全保障に対処するためだ」としている。ロシアによるウクライナ侵攻などを受けて、世界的に小麦価格は高騰しており、一定の影響を及ぼしそうだ。

 インド商工省は13日付の通知で、「世界的な小麦価格の高騰は、インドや近隣国、途上国にとってリスクとなっている」と、禁輸の理由を説明している。ただ、インド政府は、各国政府の要望などに応じて、輸出を解禁する場合もあるとしている。

 米ブルームバーグによると、インドでは今年3月の平均最高気温が観測史上、最も暑かった。小麦の収穫量見通しにも影響が出ているといい、今回の禁輸措置で、国内向けの小麦供給量を十分に確保する狙いがありそうだ。

 インドは小麦の多くを自国内に供給する一方、昨年度は700万トン超の小麦を近隣国などに輸出していた。(ニューデリー=石原孝