クッキー配ったロシア兵、別の「空気」を吸っていたら 残忍さの正体

有料会員記事ウクライナ情勢

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日曜に想う ヨーロッパ総局長・国末憲人

 首都キーウ(キエフ)の北約80キロ、ウクライナ北部のイワンキウは人口約1万人の田舎町である。チェルノブイリ原発に近いものの、事故による大規模汚染を免れた農業地帯。2月24日に侵攻を始めたロシア軍は、ベラルーシから南下して恐らく最初にここに到達し、占領した。

 4月に訪れた現地の住宅街には、大穴が開いていた。侵攻翌日にミサイル攻撃を受けたという。1棟が全壊し、両隣が半壊。片方の半壊住宅で、主婦タチアナ・オサチャさん(33)が語る。

 「占領中のロシア兵は怖かったけど、何もしなかった。子どもたちにクッキーをくれた」。もう片方の半壊住宅のイワン・ダリニチェンコさん(65)も「戦闘はあったが、暴力はなかったね」。

 被害が軽いわけではない。バ…

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    小熊英二
    (歴史社会学者)
    2022年5月16日22時40分 投稿
    【視点】

    こういう部隊ごと、兵士ごとの対応の相違は、「戦争になってしまえば人はどうなるかわからない」ということの証左でもある。たとえいい人であっても、である。 こうした「ごく常識的な振る舞いの一方で、時に際立つ残忍さ」の交錯は、アジア各地におけ