式典で語った未来、語らなかった「辺野古」 首相と知事、続く対立
沖縄が日本に復帰して15日で半世紀が過ぎた。岸田文雄首相と、沖縄県の玉城デニー知事は、記念式典で沖縄戦や米国統治といった歴史を踏まえ、新たな未来をそろって語った。ただ、象徴的な米軍基地の問題をめぐる長い対立解消への道筋が見いだせぬまま、選挙イヤーの山場が近づく。
「沖縄の皆様には大きな基地負担を担っていただいている。政府として、このことを重く受け止め、引き続き、基地負担軽減に全力で取り組む」。岸田文雄首相は15日の記念式典の式辞で強調したが、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設問題には言及しなかった。
岸田政権は辺野古移設を「唯一の解決策」とし、埋め立て工事を進めてきた安倍晋三、菅義偉の両政権の政策を引き継ぐ。海底の軟弱地盤を受けた政府の設計変更を承認しない沖縄県側との対立が続いており、法廷闘争に発展して長期化する可能性もある。
首相はこの日、2024年度…
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【視点】沖縄の本土復帰50年の節目に、朝日新聞デジタルではとてもたくさんの沖縄関連のコンテンツを配信しました。日本の本土とは異なる道を歩んだ沖縄の戦後の歩みを知ることは、より複眼的に日本の戦後と今を知ることにつながります。日本は多様な歴史と文化を有