第6回欧米が突き進む原発回帰 議論避けてきた日本が直面する「脱炭素」

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真海喬生=ケメラー、木村聡史、石山英明
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 アメリカ西部の山岳地帯に、恐竜の化石で有名な町がある。ワイオミング州ケメラー。石炭の町でもあり、石炭火力発電所が白い煙を上げる。

 だが、石油や天然ガスへのエネルギー転換が進んだほか、再生可能エネルギーの普及が重視され、20以上あった炭鉱は次々と閉鎖。人口はわずか約2400人になった。40年以上この町で暮らすテリ・ピチェルノさんは「この10年、町はどんどん小さくなった。若い家族が仕事を求めて外に引っ越していく。長年付き合ってきた友人の顔を見られなくなるのが悲しい」

 残る石炭火力発電所も、脱炭素のため三つのプラントのうち二つは2025年までに廃止される予定だ。残る一つは既に天然ガスに転換され、これも29年末に廃止予定だ。入れ替わるように建設されるものがある。新型原発の「高速炉」だ。

進まない地球温暖化対策、ロシアのウクライナ侵攻などへの危機感から、欧米では原発回帰の流れがにわかに強まっています。一方、日本では、再生可能エネルギーと同様、原発への議論も低調です。背景になにがあるのでしょうか。

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