日本と中国、コロナめぐる「別世界」の往復 こみ上げた意外な感情は

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高田正幸
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 行きはよいよい、帰りは怖い――。久しぶりの東京の夜景を眺める私の頭の中で、童謡「とおりゃんせ」が繰り返し響いていた。

 桜が咲き誇る3月末、普段は北京に駐在する私は、約2年ぶりに日本に一時帰国した。それは、新型コロナウイルス対策で、極めて厳しい行動制限を伴う「ゼロコロナ」政策の中国と、「ウィズコロナ」を模索し始めた日本、まるで別世界の往来でもあった。

 2019年末に新型コロナが世界中に拡大してから、日中政府はともに入国制限を強化。日中の往復には自宅待機や隔離の期間だけで約1カ月が必要となり、私は一時帰国をしばらく諦めていた。

 ただ、この間、兄と弟の子どもが生まれた。実家に残る母のことも気がかりだった。

 だが、日本政府が3月以降、自宅隔離期間の短縮など入国規制を緩和することを決めた。私はワクチンを接種しているが、中国製のため日本政府は承認していない。それでも、自宅待機は最短3日で済む。3月末から2週間、日本に帰国することにした。

一時帰国、空港でこみ上げてきた感情

 3月30日、成田空港に無事到着。コロナの流行後、中国の外に出るのはこの時が初めてだった。ほっとしたのもつかの間、検疫を終え、ターミナルを歩く大勢の人たちを見たとき、こみ上げてきたのは、思いがけない感情だった。

 「怖い」だ…

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