東京都千代田区道「神田警察通り」の整備に伴う街路樹伐採工事をめぐり、住民ら20人が伐採せずに整備するよう求めた住民監査請求で、住民側が16日、意見陳述をした。代理人の山下幸夫弁護士は「伐採による整備には、住民の意向を反映する手続きを欠き、合理性もない」と主張した。
住民側は陳述で、街路樹を伐採して整備することを決めた区議会の議決は「十分な住民の合意プロセスを経ていない」と批判。住民アンケートが不適切▽ガイドラインの変更を区議会に説明せず▽専門家の意見を本人に確認せず異なる要約をしたなど、区は区議会に対し、事実に反する説明をしたり、正確な情報を伝えずに結論を誘導したりしたなどとして、「議決には重大な瑕疵(かし)があり、それに基づく契約の締結は違法または不当」と指摘した。
さらに、「(先行する1期工事では)イチョウが伐採されることなく歩道と自転車道が完成した。同じ工法で進められると信じていた」「(2本のイチョウが伐採されたことは)その場に居合わせた住民を失望させ、深く傷つけた」「(伐採するのではなく)今あるものをうまく生かしていく知恵が、今こそ求められている」などと訴えた。
区監査委員事務局によると…
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