大手電力に挑む「霞が関の元異端児」 奈良・生駒市長に勝算は?

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聞き手・室矢英樹
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 ベッドタウン奈良県生駒市で大手電力に挑んでいる新電力会社「いこま市民パワー」。この4月まで社長を務めたのが、「霞が関の異端児」と呼ばれた元環境官僚の小紫雅史市長(48)です。半官半民の小さな会社に勝算はありますか――。(聞き手・室矢英樹)

 ――環境省の官僚だったとき、若手の同僚らと「プロジェクトK」をつくり、霞が関改革を訴えました。

 青臭いですけれども、政策を良くしたいと入ったのに国会答弁の準備、審議会の資料作りと、深夜・翌朝まで働いても、結局、玉虫色の決着になる。働き方や政策実行を変える動きが霞が関には見えず、「俺たちから変えていこう」と顔も名前も公表して活動しました。

 ――環境省から生駒市へ転じたのが東京電力福島第一原発事故後の2011年夏でした。

 副市長の公募に手を挙げた1週間ほど後に原発事故が起きました。このタイミングで辞めていいのか、と葛藤しました。当時、事故で放射性物質に汚染された廃棄物を処理する仕事を担当していました。完全ではないけれど、一定のめどがつき、決断しました。

 僕は異端児の官僚でしたが、当時の市長は「自分の考える新しいことをやりなさい」と評価してくれました。現場で市民と接点を持ち、まちづくりを進める。突き詰めると、これが一番やりたいことだ、と生駒市に来て確信しました。

宝物にしたい

 ――エネルギー問題に取り組んできました。

 副市長になった後、環境ボランティアの市民らが自前の発電所を造ろうとしていました。感心したのがお金の集め方です。出資を2口20万円までに抑え、多くの市民の参加を呼びかけていました。宝物にしたい、と思いました。

 ――この活動が17年、いこま市民パワーの設立につながります。

 生駒市は環境モデル都市に選…

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