「美しいもの」ばかりでない歴史も直視 ベネチア、美術の祭典を歩く

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大野択生
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 第59回ベネチア・ビエンナーレ国際美術展が、イタリアで11月27日まで開かれている。フェミニズムやブラック・ライブズ・マターなど世界中で広がる社会の潮流の変化は、コロナ禍での延期を経た世界最大のアートの祭典にも色濃く反映されていた。

 今回、国際展示部門に参加した現役・物故の213作家のうち9割弱が女性だ。ドイツのローズマリー・トロッケルによる抽象絵画のような毛糸の織物など、テキスタイルの印象的な表現が目立った。性別役割分担のもとで女性が担ってきた手工芸を芸術の文脈でとらえようとする、展示構成の狙いを感じた。

美術史見直す「魔女のゆりかご」

 キュレーターを務めたイタリア出身のチェチリア・アレマーニは、美術史の中でこれまで見過ごされてきた女性作家たちを取り上げる五つの小企画を国際展示の中に設けた。

 そのうち「魔女のゆりかご」…

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