身体的な制約のない世界で、自由に服を着て好きな自分になれる――。インターネット上の仮想空間「メタバース」で、ファッションの注目度が増している。高級ブランドがデジタル上にしか存在しない洋服や小物をつくり、老舗百貨店も参入した。
10~20代のZ世代の女性に人気なのが、スマートフォンやタブレットから利用できるアプリ「ZEPETO(ゼペット)」。韓国IT大手・ネイバーのグループ会社「ネイバーゼット」が運営し、日本、中国、韓国、米国、インドネシアなど、世界中に約3億人の利用者がいる。
アプリをダウンロードし、画面上で動かす自分の分身「アバター」をつくる。体形や顔立ち、髪形も好きなように設定できる。
この分身を使って、仮想空間でゲームをしたり、チャット機能を使って他の利用者と交流したり、さまざまな疑似体験をする。
アバターの個性を表現できる…
【視点】オンラインゲームなどでは、10年以上前からアバター文化が根付いていましたが、メタバースで再注目され、NFTによって現実世界と同じように、一点物の服や鞄などを持てるようになったいま、従来のアバターとどう差別化していくのか楽しみですね。また、ア
【視点】アンリアレイジの森永邦彦さんの「人が集まりコミュニケーションが生まれる場所には、どんな形であれファッションが求められる」という言葉が印象的です。 心配なのは、従来の〝理想の身体〟〝イケてるブランド〟を再生産する形にならないか、というこ