「脱マスク」に向けた議論が活発になってきている。新型コロナウイルス対策で重要視されてきたが、重症化しにくいオミクロン株によって、屋外では「距離があれば不要」とする政府関係者や専門家の発言が相次ぐ。海外では着用義務の撤廃も始まった。感染症に詳しい専門家はどうみるのか。
グレーゾーン、夏に向け基準議論を
国際医療福祉大の松本哲哉教授(感染症学)は「屋外で人との距離が取れ、会話がないのであければ感染のリスクは低く、外してもよい」と話す。
ただし、屋内で人が集まり会話をする場合や、換気がよくない場所は感染のリスクがあるので着ける必要がある、と指摘する。
オミクロン株は、若い世代で重症化するケースは少なく、高齢者から始まった3回目のワクチンも接種率は5割を超えた。
松本さんは「日本人はマスクに抵抗感がない人が多く、『マスクをしましょう』と言うと率先して着けてくれる。海外に比べ、感染状況がそこまで深刻にならなかった一つの要因」と振り返る。
一方、今後に向けては「感染しても肺炎になったり、重症化したりするケースは減っている。今の状況にあった形を考えていくことが必要」と指摘する。
ただ、屋内で人が少ないなど…

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