設楽ダム、工期8年延長 事業費も800億円増へ 働き方改革も影響

佐藤瑞季、戸村登
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 愛知県設楽町で建設が進んでいる「設楽ダム」について、国土交通省中部地方整備局は17日、工期を8年延長し、2034年度に完成する見通しを公表した。新たに地すべり対策が必要となり、ダム本体の掘削量も増えたことなどが要因という。建設費も約800億円増え、総事業費は3200億円になる見通し。

 豊橋市で同日開いた「ダム事業費等監理委員会及び部会」で明らかにした。工期延長の背景に、働き方改革が進み、時間外労働や休日作業が見直され、1日の作業時間が減少したこともあるという。

 愛知県はこれまで、総事業費約2400億円のうち約3割を負担する予定だった。今回の見直しで、増額分約800億円のうち、県にはさらに292億円の負担が生じる。国は今後、県の了承を求める。

 設楽ダムは1973年に、1級河川・豊川の洪水対策や新規利水などを目的に計画された多目的ダム。本体工事は、2020年3月から始まっていた。

 鈴木明・中部地方整備局広域水管理官は、部会の冒頭で「事業費の単価の変動や労働条件など環境の変化もあるなか、事業を精査した結果」と説明した。(佐藤瑞季、戸村登)