2人の首相はどちらが正当?わからなくなったリビア、首都で市街戦に

カイロ=武石英史郎
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 2人の首相が併存する異常事態が続く北アフリカのリビアで17日、バシャガ新首相が武装勢力を伴って首都トリポリに入ったのをきっかけに、退陣を拒むダバイバ首相の指揮下の部隊との間で戦闘が起き、少なくとも戦闘員1人が死亡した。現地メディア「リビア・オブザーバー」などが伝えた。

 リビアでは、東部の武装勢力に支えられた代表議会が2月、西部にあるトリポリで執務するダバイバ首相に代えて、バシャガ元内相を新首相に選出した。国連仲介の和平プロセスで選ばれたダバイバ氏は職務にとどまると宣言。どちらが正当な首相なのかはっきりしない状態が続いている。

 現地からの報道によると、バシャガ氏は新閣僚や自身を支持する武装勢力を伴い、未明にトリポリに入り、すべての政府機関を掌握するとの声明を出した。しかし、ダバイバ氏の指揮下にある政府側の部隊との間で激しい銃撃戦となり、数時間後に撤退を余儀なくされた。ダバイバ氏は空軍に対して、敵対する武装勢力への空爆も命じたという。

 リビアでは2011年、カダフィ独裁政権が崩壊した後、政治勢力が東西に分裂し、内戦状態に陥った。国連の仲介でこの1年余りは戦闘が収まっていた。(カイロ=武石英史郎)