フィンランドとスウェーデン、NATOに加盟申請書を同時提出

有料会員記事ウクライナ情勢

パリ=疋田多揚、キーウ=高野裕介
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 北欧のフィンランドスウェーデンは18日、欧米の軍事同盟「北大西洋条約機構(NATO)」への加盟を同時に申請した。両国ともロシアによるウクライナ侵攻で危機感を強め、長年保ってきた中立の立場からの歴史的転換を決断した。

 NATO本部(ブリュッセル)に駐在する両国大使がストルテンベルグ事務総長に申請書を手渡した。同氏は「申請は歴史的な一歩だ。あなた方は最も近いパートナーだ。私は温かく歓迎する。我々は早急に結論を出す決意だ」と述べた。NATOは、ロシアと近接する両国の加盟を見据え、6月末の首脳会議で新たな安全保障戦略を議論する。

 両国は1994年にNATOとパートナー関係を締結。NATOとともに軍事演習やアフガニスタンなどでの活動を重ねてきており、多くの加盟国が歓迎姿勢を示している。両国が加盟すれば、欧州の安全保障に重要なバルト海近辺での連携が強化される。一方、ロシアはNATO拡大に反対し続けてきており、加盟によって緊張が高まるリスクの管理も求められそうだ。

 フィンランドは15日に加盟申請の政府方針を決定。スウェーデンも16日に決めた。両国ともに、首相が国会に報告した上で、17日に外相が加盟申請書に署名していた。

 両国のNATO加盟には既存の30加盟国による全会一致の承認が必要だ。政治体制や軍事技術が水準を満たすかを確認した上で、各国の国内手続きを経て正式加盟にいたる。申請から加盟まで数カ月から1年ほどかかる見通しだ。

 トルコのエルドアン大統領は、自国がテロ組織に指定する勢力「クルディスタン労働者党」(PKK)などへの両国の対応などを理由に、加盟に否定的な姿勢を崩していない。エルドアン氏は18日、「テロ組織にあらゆる支援をしながら、NATO加盟に我々の支持を求めるというのは単純に矛盾している」と述べ、改めて牽制(けんせい)。「NATOとは安全保障の組織であり、それゆえその安全を不完全にすることに我々は『イエス』とは言わない」と訴えた。

 これに対し、フィンランドのニーニスト大統領は17日、トルコの承認について「私は楽観的だ。議論によって解決されると期待している」との見通しを示している。

 フィンランドのニーニスト大…

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