半世紀ぶりの新種アメンボ 発見者も不思議な「メスが毛深い」理由

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石倉徹也
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 水の上をスイスイ泳ぐアメンボ。生息地が減少し、絶滅危惧種となっている種もある。そんなアメンボの一種であるカタビロアメンボの新種が国内で半世紀ぶりに見つかった。

 森の水たまりで捕まえられたゴマ粒ほどの大きさのアメンボを、長崎大などの研究チームが新種と特定した。毛深い姿が特徴的なアメンボ。その毛深さはなんのため?

 2019年、筑波大の大学院でアメンボの生態を研究していた松島良介さん(25)は名古屋市の森を訪れていた。

 森の中の水たまりで十数匹採取したアメンボは体長1~2ミリほど。水田やため池で暮らすカタビロアメンボの特徴に似ていた。カタビロアメンボは国内に19種いる。そのうちのどれかだろうと思っていた。

 だが、解剖するとオスの交尾器がどの種ともどうも一致しない。ひょっとしたら新種かもしれない。昆虫生態学に詳しい長崎大の大庭伸也准教授に持ち込んで、DNA分析をしてもらったところ、あたりだった。国内では1964年以来の新種と判明。論文がこのほど日本動物学会の学術誌に掲載された。

 松島さんが持った違和感はまだあった。それがメスの毛深さ。背中の両サイドがふさふさした毛で覆われていた。最初は1個体だけと思ったが、どのメスも同じ特徴だった。調べると実はこれ、びっしりと毛の生えた腹部が背中側までめくれ上がっているためだった。

 新種の名は、ケブカケシカタビロアメンボ(Microvelia pilosa)。その毛深い姿から名付けられた。

 では、その毛深さはなんのためだろう?

 アメンボと言えば、あしの先…

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