明治用水は「百姓の血液」 米もナシも…乾く農地、広がる不安

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高橋俊成、三宅梨紗子
【動画】明治用水頭首工で大規模な漏水が発生した=山下寛久撮影
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 矢作川をせき止めて用水を取る愛知県豊田市内の施設「明治用水頭首工」で起きた大規模な漏水で、豊田市や安城市など8市で農業用水の供給が止まった。田植えシーズンなどを前に、農家からは不安の声があがる。

 「明治用水は百姓の血液。止まってしまえばどうしようもない」。安城市で50年以上農業を続ける猪飼孝志さん(72)は、自身の農園で頭を抱えた。

水のかわりに空気がゴボゴボ

 17日午前8時ごろ、知人の農家からの連絡で事態を知った。同じ地区の農家約20軒はいずれも明治用水を使っており、どこもまったく水が出なくなっていた。18日に田植えをする予定だったが、「水が無ければやりようがないんよ」。乾いたままの田んぼを見ながら絞り出した。

 猪飼さんは、コメのほかにナシも育てている。害虫を寄せつけないための薬剤の散布に大量の水が必要で、1回の作業で4千リットルを使う。普段なら、農園のすぐ横の取水口から水が出るが、この日はレバーをひねっても空気がゴボゴボと音を立てるだけだった。

 急きょ1千リットル入りのポリタンクを用意。約150メートル離れた知人の井戸から水を持ってくることにしたが、水をくむ度にフォークリフトで行き来しなければならず、作業時間は倍以上かかる。「復旧のめどが分からないのが一番困る。早く安定して供給できるようになってほしい」と嘆く。

水田農家「災害級の危機感」

 「災害と言ってもいいくらい…

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