当直の警察犬2頭に出動要請「小6の息子が家出」 1時間での発見劇

中村英一郎
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 2頭ともその日は当直だった。「息子が家を飛び出したまま帰ってこない」。4月27日午後8時ごろ、母親から110番通報があった。小学6年生の男児が家出をし、警察犬のアルとアサヒに出動要請があった。

 午後10時ごろ、神奈川県鎌倉市内の男児宅に到着。上着で覚えた匂いを頼りに捜索が始まった。自宅の裏山や道路の側溝を探しても見つからない。1時間ほど経った後、アルが道を曲がると急に走り出した。

 その先にあるコンビニエンスストアに男児はいた。自宅からは数百メートルの距離。リュックを背負って疲れた様子だったという。「無事に帰ってきてくれて良かった」。警察には母親から感謝の言葉があった。

 迅速に発見したとして、鎌倉署は18日、2頭に表彰状を贈った。県警鑑識課の警察犬で、アル(オス)は5歳のラブラドルレトリバー、アサヒ(メス)は4歳のジャーマンシェパード。副賞のビーフジャーキーが用意されると、2頭はうれしそうに跳びはねていた。(中村英一郎)

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