6歳で打ち始めた麻雀牌 役満を振り込んだ苦杯を糧に立ったプロの頂

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遠藤和希
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 一握りのプロだけが参加できる麻雀(マージャン)のプロリーグ戦「Mリーグ」。今シーズンを制したのは、「KADOKAWAサクラナイツ」だった。初優勝の立役者の一人は、「手順マエストロ」との通称ももつ長野県松本市出身の内川幸太郎プロ(41)。リーグ創設時に参戦できなかった悔しさを胸に雪辱を果たした。

 「朝日新聞Mリーグ2021―22ファイナルシリーズ」の優勝争いは、シーズン最終日の4月26日夜までもつれていた。昨季準優勝だったサクラナイツは、今季のレギュラーシーズンでは6位と苦戦。だが、セミファイナルで首位に立ち、その勢いのまま優勝を決めた。対戦を中継したネットテレビ「AbemaTV」の麻雀チャンネルの視聴数は過去最高の約320万件を記録した。

Mリーグ

2018年創設で今季が4シーズン目。テレビ朝日や電通などの大手企業が組織する8チームが参加。各チーム4人の「選手」が所属し、90試合ずつ戦う。上位チームによるセミファイナルとファイナルで優勝を決める。麻雀を「賭け事」のようなイメージから頭脳スポーツへとイメージチェンジすることを図り、最終的にはオリンピック種目入りも目指している。

打牌は繊細かつ大胆な「手順マエストロ」 

 この日、内川プロは最終戦の一つ前の試合に登場。3着となったが、「手順マエストロ」と呼ばれる繊細かつ大胆な打牌(だはい)でアガリを決め会場を沸かせた。

 父や祖父との家族麻雀をきっかけに6歳の頃から麻雀牌(ぱい)を触り始めた。松本深志高校のサッカー部時代は部室で同級生らとよく麻雀を打っていたという。判断力や論理的思考、勝負勘を研ぎ澄まして競い合う醍醐(だいご)味に魅せられ、高校卒業後、麻雀店を共同経営し、24歳でプロの道に入った。

 プロ雀士は国内に約2千人いるといわれるが、Mリーガーになれるのは30人程度。18年のリーグ創設時は選ばれなかった。その後、ビッグタイトル「十段位」を獲得するなど活躍。翌年、新規参入した「サクラナイツ」からドラフト1位指名を受けMリーガーになった。

 参戦から3季目の優勝に内川プロは「麻雀はするだけでなく、見るものという文化も根付いてきた。麻雀の裾野を広げながら初となるMリーグ連覇を目指したい」。今後は、所属する日本プロ麻雀連盟の支部や本部を長野につくるなどしてプロ養成活動にも力を入れたいという。「大きな試練もあったが、この舞台で打てることに感謝している。たくさんの人の応援で最高の結果になった」と話している。

 内川プロの優勝を地元も祝福する。若き日の内川プロが麻雀の腕を磨いた麻雀店「マージャン屋さん松本駅前店」の北山彰店長(45)は「仲間やお客さんたちと試合を見ていた。地元の誇りです」と話した。今後、優勝を争った強豪「渋谷ABEMAS」の日向藍子プロ(33)=茅野市出身=とともに県内での麻雀振興の催しの開催を検討しているという。(遠藤和希)

内川プロが今シーズンを振り返るとともに、プロになるまでの経緯を語った一問一答です。

チームプレーに徹して手にした優勝

 チーム初優勝を果たした「K…

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