火山のハザードマップどう読み取る? センター試験題材に考えた

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寄稿
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 日本は100を超える活火山を抱える、世界有数の火山国だ。火山災害に備えるため、周辺自治体がハザードマップを公開している。だが、マップに盛り込まれた情報を正確に読み取れなければ意味がない。2020年の大学入試センター試験の地学の問題を題材に、麻布中学・高校(東京都港区)教諭の林隆之さんに解説してもらった。

地学を「活用」 自然と対峙

 みなさんは地学にどのような印象をお持ちでしょうか? 地学とは、狭くは地球の固体部分の現象を扱う分野の総称であり、そこでは岩石や鉱物、地震や火山などを扱います。一方、学校教科としての地学は、地球の固体部分だけではなく、私たちが住む世界で起きる大きなスケールの現象全般を扱います。地球を覆う大気や海洋はもちろんのこと、地球を含む太陽系銀河系など、宇宙すらもその対象です。さらに、宇宙誕生から138億年、あるいは地球誕生から46億年の歴史も地学の範疇(はんちゅう)です。地学は、自然界における私たちの位置づけを、空間的にも時間的にも学ぶ壮大な科目といえます。

 地学を含め、小中高における各科目の学習内容やその役割は、学習指導要領と呼ばれる公文書で定められています。学習指導要領は、時代の要求に即しておよそ10年ごとに改訂されており、たとえば、高校生については、今年度の1年生から新しい学習指導要領のもとでの学びが始まっています。近年の学習指導要領では「生きる力」というキャッチコピーが掲げられており、各科目の学習内容と実社会との関わりが意識されるようになってきています。

 壮大な現象を扱う地学も、学習指導要領の改訂とは無縁ではありません。かつての地学の教科書では、先に述べた固体地球、大気・海洋、宇宙の3分野が章立ての中心になっていました。一方、近年の教科書では、これらに加えて環境問題や自然災害に関する記述が増えてきています。学習指導要領の方針にならい、単に地学的な知識を持つだけではなく、その活用によって、私たちが直面する課題を考えることが求められるようになってきたのです。

 この変化は大学入試問題から…

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