ロシア軍が「明らかな戦争犯罪」 複数の処刑や拷問、人権団体が報告

ウクライナ情勢

丹内敦子
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 国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は18日、ウクライナ北部の2州で、2月下旬から3月にかけて一帯を支配下に置いたロシア軍が、民間人に対し即決の処刑や拷問など「明らかな戦争犯罪」を行った事例があったとする報告書を公表した。担当者は「民間人へのこのような虐待行為は戦争犯罪であり、迅速かつ公平に調査され、適切に起訴されるべきだ」としている。

 HRWは4月10日から1カ月間、ウクライナ北部のキーウ(キエフ)州とチェルニヒウ州にある17町村を訪れ、拷問を受けた人や犠牲者の家族、目撃者など65人から証言を集め、物的証拠や映像を調査した。明らかに裁判を経ていない即決処刑22件、非合法の殺害9件、強制的な連れ去り6件、拷問7件について、戦争犯罪に当たると断定した。

 報告書は事例ごとに証言などを紹介している。チェルニヒウ州北西の村で3月14日、ロシア兵は軍事的な正当性がないまま17歳の双子の兄弟と、彼らの18歳の友人を射殺した。目撃者は全員、彼らは軍事行為に参加していない民間人だったと証言しているという。(丹内敦子)