第7回「中国を封じ込めることはできない」 それなら?元米高官が語る答え

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聞き手・ワシントン=園田耕司
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 対中穏健派として知られていたバイデン米大統領がなぜ「対中強硬」へと変容したのか。その謎に迫ってきた連載「バイデンと習近平 対中強硬の深層」の最後は、副大統領時代のバイデン氏と習近平(シーチンピン)氏のすべての会談に同席したダニエル・ラッセル元米国務次官補の証言を紹介したい。バイデン、習両氏の個人的な関係の変遷とともに、これからの米中関係について考える。

 ――米ホワイトハウス高官や国務省高官を務めたラッセルさんはオバマ政権当時、副大統領だったバイデン氏の訪中にも同行していますね。

 「その通りです。私は米国の対中政策に深く関わってきましたが、とくに(オバマ政権当時の)2009~17年は習近平氏によって中国が大きく変わっていくのを目撃しました。私は11年と13年の2回にわたるバイデン副大統領(当時)の訪中を始め、バイデン、習両氏の米国内での会談のすべてに出席しました」

習氏はそれまでの中国政府高官とは違った

 ――バイデン、習両氏は交流を深めたわけですね。当時、習氏にどんな印象をもちましたか。

 「習氏はとても政治家らしい人物だという印象をもちました。ロシア語で言うところの『党官僚(apparatchik)』とは異なり、前任の胡錦濤とも全く違うタイプでした」

 「習氏は、率直に自分の意見を語りました。自身が今、何を考え、国際情勢をどう見ているのか、中国がどのような困難に直面しているのか、そして自分が何を実現したいと考えているか、と。同時に、習氏はバイデン氏の話に極めて注意深く耳を傾けていました。例えば、米国の国際情勢認識といった話にとどまらず、米国の正副大統領は政権内部の問題にどう対応するのか、自分たちの軍隊や経済問題についてどう対応するか、等々です」

 「率直に言えば、我々が習氏…

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