学園理事長が退任の意向、教職員ら向け文書で明かす 和歌山南陵高校

国方萌乃
[PR]

 給料の未払いや就学支援金の不適切な扱いについての説明を求め、私立和歌山南陵高校(和歌山県日高川町)の教職員が11日にストライキした問題で、同校を運営する学校法人南陵学園(静岡県菊川市)の小野和利理事長が退任の意向を示していることがわかった。

 朝日新聞が入手した小野理事長名の教職員と保護者宛ての18日付文書によると、「安定した学校運営が可能な方に学園を承継するため、交渉してきた。承継後に理事長となる方が23日に理事会を開催し、その場をもって私の理事長としての役目は終了する」と説明。未払いになっている給料については、「承継予定者より19日に寄付がされ、20日までに支払う予定」としている。

 南陵学園の担当者は「新しい理事長がどなたかは申し上げられない」としている。

 和歌山南陵高校をめぐっては、教職員23人の1カ月分の給料が今月19日時点で未払いになっている。また、昨年度、生徒の学費を国が支援する「就学支援金」の保護者への返金が遅れていたこともわかっている。教職員側はこれらの経緯の説明を求め、今月11日に授業をとりやめ、ストライキしていた。

 小野理事長は文書で「本来ならば私が説明すべき場面においても、承継先との約束があり、場を設けることができなかった」としている。(国方萌乃)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら