「ええ加減にせえや!」 ATMで突然ぶつけられた声のわけ

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 新千歳空港での出来事なんですけどね。ATMに並ぼうとしたら、ちょうど1人の男性が操作を終え、その場から離れていきました。ほかに利用者はおらず、私は「タイミングがいいじゃないか」と思いながら残高照会し、続けて現金を引き出しました。さらに振り込みをしようと思ったとき、後ろから声がしたんです。「おい何件やっとんねん、ええ加減にせえや」と。

 最初は、それが私に向けた言葉だとは思わなかったんです。だって、その声は明らかに周囲に対し発せられたもので、「誰かもめてんのかな」ぐらいにしか思わなかったんです。気にせず利用を続けていたら、「ちゃんと後ろ見ぃやー、並んどんねんぞー」と声がして「あ、これはおれに言ってんだな」とようやく気づいたんですね。でも、その関西弁がやけに威圧的でイヤな気分になったので聞こえないそぶりのまま振り込みを済ませ、ようやく振り返ったんです。そしたら声の主はなんと、さきほどATMで入れ違った男性。その後ろに、女性が1人控えていました。

 この状況、現代社会における興味深い事象だと思いますので考察を加えていきますね。まず私の立場。ATMにはその男性しかおらず、すぐに立ち去ったので、私は気兼ねなく残高照会、引き出し、振り込みをしようとした。注意している声があったものの、あまりに威圧的な声だったので無視して作業を続けた、ということですね。

 次に、その男性の立場です…

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    おおたとしまさ
    (教育ジャーナリスト)
    2022年5月26日17時26分 投稿

    【解説】その関西弁の男性のなかには、うしろに人が並んでいるときには1つの操作を終わったら順番を代わるべきという価値観がある。それに従って「ヒゲの男」に順番を譲ったのにヒゲの男は自分の価値観に反することをしたから、自分の正義感に従ってヒゲの男に怒鳴っ