渡辺明名人(38)=棋王と合わせ二冠=に斎藤慎太郎八段(29)が挑戦している第80期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第4局が20日、山口市の「名勝 山水園」で前日から指し継がれ、対局2日目を迎えた。
2勝している渡辺名人が2度目の防衛に王手をかけるか、第3局で巻き返しの1勝目をあげた斎藤挑戦者がタイに持ち込むか。シリーズの流れを決める一局。
朝日新聞デジタルのタイムラインでは北野新太記者の速報を中心に、両雄に肉薄する対局写真、小林裕士七段をゲストに招いての「囲碁将棋TV」中継、両対局者の秘話の紹介などで多角的に詳報します。
終局後
持ち時間を語った2人 将棋担当・北野新太の目
挑戦者が手痛い3敗目を喫した20日の深夜、打ち上げの席で斎藤は取材に応じてくれた。「勘弁してくださいよ」と言われて当然、というような打診だが「ええ、どうぞどうぞ」と微笑で受け入れた。
気になることがあった。第4局の斎藤は今シリーズ初めて自らの手番で指し手を封じたが、2日目朝、封じ手の65手目▲8八香を指した直後に30分(67手目▲7七金)、24分(69手目▲4二馬)と時間を使っている点だ。
手番で封じる側は、一夜の「隠れ持ち時間」があるわけだから、あらゆる分岐を精査した上、再開直後はスピーディーに指し進めるのが普通だけれど……。
斎藤はさわやかに明かした。
「一晩では考えがまとまらな…
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