希少高級キノコ、産地化なるか ハウス栽培成功、たき火跡が好条件?
杉村和将
高級食材として知られる「アミガサタケ」の人工栽培に、岩手県林業技術センター(矢巾町)が取り組んでいる。栽培が難しい希少なキノコだが、この春、ハウスでの試験栽培に成功した。産地化への期待が高まっている。
アミガサタケは、海外では「モレル」「モリーユ」などの名称で呼ばれる。フレンチやイタリアン、中華料理などで使われる高級食材だが、日本各地で自生し、春先に民家近くの樹木周辺などで生える。ただ、種類が多く食用に適しているものを見分けるのが難しいだけでなく、成長する条件がよくわかっていない。
日本では、2020年3月に岐阜県の菌床キノコメーカーが初の人工栽培に成功した。しかし、商業ベースでの栽培技術確立に向けては、途上段階にある。
県は、アミガサタケ栽培の先…