混戦の優勝争い 先頭の隆の勝はマイペース 「周りに言われて…」

安藤仙一朗
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 平幕隆の勝が、混戦の優勝争いを引っ張っている。

 好調の一山本を寄せ付けなかった。両手突きの相手より強く踏み込み、一気に押し出した。「自分から前に足を運べた」と約2秒での快勝。9連勝で、2桁白星に一番乗りだ。

 千葉県出身で、15歳で角界入りした27歳。関脇で3場所続けて勝ち越したことがある実力者だ。

 だが、最近2場所は負け越し。特に小結だった先場所が悔しかった。

 4勝11敗と大負けした一方、ライバル視する同じ1994年生まれの新関脇、若隆景に優勝で先を越された。

 自身の不調の原因は立ち合い負け。「(映像で)見てみたら棒立ち。そりゃ勝てないよなって」

 同部屋の大関貴景勝らとの稽古で踏み込みを重点的に磨いた。さらに「(立ち合いは)意識しないと変わらないところ」。紙に「出足」などと書いて部屋に貼り、課題と向き合ってきた。

 立ち合いの圧力を取り戻した今場所は、1横綱、2大関を倒す快進撃。今度は自身に賜杯(しはい)のチャンスが巡ってきた。

 本人は「周りに言われて『ああトップなんだ』と。マイペースにできている」と自然体を貫けている。

 13日目の相手は若隆景だ。三役以上とは最後の一番。ライバルを乗り越えると、いよいよ初優勝が見えてくる。(安藤仙一朗)