自動車の盗難が深刻 人気車種ばかり 警察「ハンドルロック活用を」

仁村秀一、森下友貴
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 埼玉県で自動車の盗難被害が深刻だ。昨年は493件あり、都道府県別で5番目に多かった。今年も1~3月だけで174件に上り、前年同期比75件増で、愛知、千葉に次いで3番目に多い。レクサスなどの人気車種が狙われており、県警は、利用者などにハンドルロックやセンサーライトの利用を呼びかけている。

 昨年までの5年間、県内では年間に460~758件の被害があった。昨年は千葉759件、愛知745件、茨城633件、大阪519件に次いで多かった。県東部の被害が目立ち、自治体別では越谷市の54件が最多で、春日部市の42件が続いた。川口市さいたま市岩槻区も30件を超えた。

 捜査関係者によると、被害が多い車種はレクサスやランドクルーザー、ハイエースなどの人気車種。解体してパーツとして売られたり、海外に不正輸出されたりしている可能性が高いという。

 背景にあるとみられているのが、県内に点在する「ヤード」と呼ばれる車の解体・保管場所の存在だ。過去に、盗難グループの拠点になった事例が全国各地であり、県内でも条例を作り、経営が届け出制になった。県警によると、県内には、届け出があっただけで229カ所(2021年12月現在)あるという。

 そもそも、盗みの手口はどういったものなのか――。近年多かったのが、スマートキー(電子鍵)から出る電波を悪用し、車両に真正の鍵を持っているように誤認させて解錠する手口だ。ただ、対策機器の普及で、現在は、車に特殊な端末を接続して解錠し、エンジンを始動させる「CANインベーダー」と呼ばれる手口が主流とされている。

 被害を防ぐため、県警はハンドルロックやタイヤロックを利用するほか、駐車場にセンサーライトを設置するよう呼びかけている。杉戸町道の駅「アグリパークゆめすぎと」では大型連休中の6日にも、杉戸署員らが、茨城県警と合同でチラシを配るなどした。

 県警は対策をまとめた動画も作り、公式ユーチューブチャンネルで公開中で、視聴を呼びかけている。(仁村秀一、森下友貴)

車の盗難被害に遭わないために

・施錠を徹底

・ハンドルロックやタイヤロックを利用

・駐車場に防犯カメラやセンサーライトを設置

・衝撃や振動を検知する警報アラームやGPS端末を車体に装着

・不正電波を遮断する機器「スマートキーケース」を使用

埼玉県警への取材による